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阪神芝1600mの特徴を徹底解説!桜花賞や阪神JFのコース

今回は阪神芝1600mの特徴などを解説します。

阪神コース全体

コース平面図

阪神競馬場の芝外回りコースは一周が約2,100m超。非常に広いコースです。
ゴール前にある高低差約2mの上り坂が特徴です。そこ以外はほぼ平坦が続きます。

芝1600mは向こう正面の2コーナー側からのスタートです。
最初の1コーナーまでは約440m。先行力があれば外枠でも難なく位置が取れます。
コーナーを2つ回って、最後の直線は474m。
広いコースなので紛れは多くありません。

阪神芝1600mの特徴

ゴール前の急坂が特徴です。あと、広いコースでトリッキーではないことも特徴でしょう。実力馬が実力を出しやすいコースだといえます。

重賞勝ち馬の特徴

GIは、牝馬の若駒による桜花賞と阪神JFが行われます。あと、2020年と2021年は秋のマイル王決定戦・マイルCSが行われます。
過去3年に同コースで行われた勝ち馬を見てみましょう。

まず注目すべきは時計です。特に昨年は良馬場なら1分33秒台前半で決まることが多かったです。19年からレコードが3回出てますし、要するに高速馬場です。

位置取りはあまり関係ありません。逃げが残ることもあれば、追い込みがハマることもある。とはいえ、以前ほど大外一気は見られなくなっています。

その他クラス別の特徴

2020年4月~2021年2月に行われた、阪神芝1600mの1~3勝クラスの勝ち馬を見てみましょう。

馬場状態とかいろいろ違いはあるのですが、明確な傾向は「上がるが使える馬」が勝っているということです。

そして、4角10番手以下から差し切ったのは2頭だけです。中段には付けるようにしたいですね。

もう少し広げて、2016年1月~2021年2月に行われた阪神芝1600mの1~3勝クラスのデータを見てみましょう。

意外だったのですが、「前走もマイルを走っていた馬」の成績が抜けて良いです。条件替わりで好走してくるケースは、あまり多くないということでしょうか。

血統はこんな感じです。最小レース機会数10回で、複勝率順でソートしました。
ディープインパクト産駒よりダイワメジャー産駒の方が成績が良いです。

特注の騎手とか枠とか

2016年1月~2021年2月に行われた阪神芝1600mの成績をいろんな角度から調べました。

騎手

C.ルメール騎手は連対率44.3%です。こりゃ凄い。もう無条件で軸で良いんじゃないでしょうか?(他のコースの解説でも同じこと言った気がします笑)

枠順はこんな感じです。若干内有利というところでしょうか。とはいえ、外枠もほとんど差はありません。最初にも言いましたが、広いコースなのであまり紛れはありません。枠順での有利不利も大きくないでしょう。

以上です。
春には桜花賞が行われます。今から楽しみですね。

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過去10年の京都記念~馬券購入前に読みたい傾向と対策~

 京都記念は、ドバイ国際競走や大阪杯の前哨戦にも位置づけられるGIIです。実力馬の始動戦に選ばれることも多いですが、近年は少頭数で行われるのが通例です。

過去10年の結果データ

まずは連対馬から見ていきます。

15年の覇者ラブリーデイはその後宝塚記念と天皇賞(秋)を制覇。16・17年連覇のサトノクラウンは16年の香港ヴァーズと17年の宝塚記念を制覇、そして昨年の覇者クロノジェネシスは宝塚記念と有馬記念で春秋グランプリ制覇を果たしました。今後のGI戦線に向けて重要なレースです。

サトノクラウンが連覇しているのは注目すべきです。4歳に入ってムラがある成績だったのですが、2年連続でこのレースで一変しています。

京都記念は2200m(今年は阪神開催ですが)。いわゆる、「非根幹距離」です。
2000mとか2400mとか王道のクラシック・ディスタンスとはちょっと違う適性が求められるわけですね。
ディープインパクト産駒が過去10年で1勝しかしていないのも、こういう事情が絡んでいるかもしれません。唯一勝利したトーセンラーは言わずと知れた京都巧者でした。
(同舞台の宝塚記念でも、過去10年でディープインパクト産駒は1勝しかしていません)

今年は有力馬にディープインパクト産駒が多く、そしてクラシックを勝った実績のある馬も含まれます。
私は疑ってかかろうと思っていますよ。はい。

過去10年の配当

 平均単勝配当  1042.0円 (10件)
 平均複勝配当  231.0円 (30件)
 平均枠連配当  1589.0円 (20件)
 平均馬連配当  2363.0円 (20件)
 平均馬単配当  5449.0円 (20件)
 平均3複配当  2999.0円 (30件)
 平均3単配当  25185.0円 (30件)

少頭数で行われるのが通例なので、3連系はそこまで荒れません。しかし、単勝の平均配当が10倍を超えているのは注目。
結構断然人気になる馬も出てくるレースなのですが、勝ち切れない場合が多いということです。

過去10年の好走馬の血統

過去10年の連対馬の父と母です。

先述した通り、ディープインパクト産駒は勝ち切れないケースが多いです。
サトノクラウンの父Marjuってご存じですか?1991年の英ダービー2着馬なんですが、まあ、マニアしか知りません笑。サトノクラウンが超良い馬だったっていうのももちろんあるんですが、こういうニッチな血統が圧勝しちゃうレースでもあるんですよね。
あと、18年の勝ち馬クリンチャーは今ではダート馬ですからね。ダート適性ある馬が皐月賞馬を破るレースでもあるんです。

要するに、順当にスピードが速い順で決まるレースではないということです。

主な出走予定馬

ワグネリアン

2018年の日本ダービー馬です。その後は勝ち星をあげられていません。
その後は大阪杯とジャパンCで3着がありまずが、これらは根幹距離。今回は休み明けですし、いきなり好走するイメージはさっぱりわきません笑。

武豊騎手との新コンビは興味深いですね。

ラヴズオンリーユー

19年のオークス馬です。この馬もその後は勝ち星をあげられていません。
2200mのエリザべス女王杯で2年連続3着しています。よく言えば、2年連続好走ですが、悪く言えば、2年連続3着止まりです。
レース適性というのは不思議なもので、相手関係が変わったら着順が変動するというのはあまりありません。いや、無いわけではないのですが、予想の根拠としては乏しいです。
勝ち切れないコースは相手関係が変わっても勝ち切れないケースが多いですし、得意なコースだと相手が多少強くなっても好走してくるものです。

ステイフーリッシュ

いわゆる善戦マンです。どうでもいいですが、私の2018年の日本ダービー本命はこの馬でした笑。GIでは足りないけど、GIIだと堅実というタイプで、昨年のこのレースも3着しています。阪神にコースが替わってマイナスということはないでしょうし、今年も好走を期待できるのではないでしょうか?
ただ、開幕週はどうでしょうね。これまで速い時計の出る阪神ではさっぱり結果が出ていません。

以上です。今週はこのレースだけです。また来週よろしくお願いします。

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【マイルCS】阪神芝1600mで行われる初めての古馬GI

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マイルチャンピオンシップは例年京都で行われてきた芝1600mのGIです。春の安田記念と並んで「マイル王決定戦」と称されており、昨年はインディチャンプが勝利しました。

京都競馬場が改修工事に入ったことに伴い、今年は阪神競馬場で行われます。阪神芝1600mは外回りを使用。GIは、2歳牝馬の阪神JF、2歳牡馬牝馬の朝日杯FS、3歳牝馬の桜花賞が行われますが、古馬GIが行われるのはこれが初めてです。

コース紹介

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阪神 芝1600m

広くてコーナーもゆったりしたレイアウト。トリッキーな京都と違い、紛れが少なく各馬のいわゆる”地力”が試される舞台と言えるでしょう。

直線は473.6m。ポイントはゴール前の高低差約2mの登り坂です。スピードに加え、パワーも求められる。つまり、総合的な能力が求められるコースだと言えます。

主な出走馬紹介

アウィルアウェイ
アドマイヤマーズ
インディチャンプ
カツジ
グランアレグリア
ケイアイノーテック
サウンドキアラ
サリオス
スカーレットカラー
タイセイビジョン
ブラックムーン
ベステンダンク
ペルシアンナイト
メイケイダイハード
ラウダシオン
レシステンシア
ヴァンドギャルド

1週前登録では、GI馬8頭を含めて17頭の登録があります。

グランアレグリア

安田記念とスプリンターズSをいずれも完勝。3歳時の桜花賞を含めてGIを3勝しており、勢いや実績は上位の存在です。前走のスプリンターズS勝利は、ディープインパクト産駒として初の快挙でした。

気性面に難しさがあるのか、3歳までは大事に使われてきていて、キャリアはまだ9戦です。阪神実績もありますし、死角という死角はないように思えます。

気になる点を挙げるとすれば、間隔でしょう。今回は約1か月半の間隔での出走ですが、これまで前走から2か月以内の間隔で出走したレースは、

朝日杯FS・3着

NHKマイルC・5着(降着)

といずれも敗れています。今回も一番人気に推されそうですが果たして。

サリオス

無敗の三冠馬コントレイルにしか先着を許していない3歳馬です。世代2位の実力馬と言えます。古馬との初対決となった前走の毎日王冠も完勝しましたね。

56kgの斤量で出走できるのはアドバンテージでしょう。しかし、この時期中距離だと2kgの恩恵を受けることができるのに対し、マイルだと1kgなんですよね。

過去10年で、3歳馬は[2-0-2-32]で複勝率11.1%です。

また、過去10年に行われた古馬混合の阪神芝マイルのオープン戦で、ハーツクライ産駒は[1-0-2-13]で複勝率18.8%。ちなみにディープインパクト産駒は[10-11-10-48]で複勝率39.2%です。これと比べると、あまりいい数字とは言えませんよね。

もちろん、サリオスは昨年の朝日杯FSを勝っていますし、阪神マイルには対応可能でしょう。古馬の一線級とぶつかるここが試金石と言えます。

インディチャンプ

昨年、安田記念とマイルチャンピオンシップを勝ち、春秋マイルGI制覇を果たしました。今年の安田記念でも3着と、マイル路線で一線級の活躍を続けています。

今回この馬のネックとなるのは、「休み明け」と「阪神」でしょう。

休み明けは走らないというタイプではないのですが、昨年のGI・2勝はいずれも前哨戦を使っての上積みを感じさせる走りでの勝利でした。今年も、中山記念を叩きとして始動して目標の安田記念まで進みました。しかし、今秋はぶっつけ本番です。これがどう出るかは未知数です。

そして、阪神コース。阪神でも結果は残していますし、”ダメ”というわけではないと思います。しかし、昨年非常に強い勝ち方をした京都コースの方が合っているように思います。過去に阪神の重賞では、毎日杯・3着、アーリントンC・4着といずれも勝ち切れていません。

レシステンシア

昨年阪神JFを逃げ切って5馬身差で圧勝しました。その後勝ち星はあげられていませんが、重馬場だった桜花賞でデアリングタクトにに食い下がって2着、NHKマイルCでも2着と世代上位の活躍をしてきました。

阪神芝1600mは直線の長い外回りコースですから、「差しが決まる」というイメージをお持ちかもしれませんね。しかし、データは逃げ・先行有利を出しています。

過去10年の古馬混合オープンの阪神芝1600mの戦績を4コーナー位置取り別で見てみると、4コーナー1番手だったという馬は[10-5-1-34]で複勝率32.0%。対して、4コーナー10番手以下は[5-12-11-210]で複勝率11.8%です。

もちろん、後者は地力の足りない馬や、レースに参加できなかった馬も含まれますから、鵜呑みに出来る数字ではありませんが、「直線が長いからと言って差し有利とは限らない」ということを認識しておくことは大切です。

ぶっつけ本番となるのが未知数ではありますが、先行力が武器の当馬にとっては戦いやすい舞台だと言えます。

アドマイヤマーズ

これまで、朝日杯FS、NHKマイルC、そして香港マイルと3つのマイルGIを制しています。

昨年の香港マイルは、C.スミヨン騎手を背に、約1か月前に亡くなった近藤利一オーナーに向ける最後のGI勝利でした。感動しました…

今年は安田記念で6着、そして秋の始動戦・スワンSで3着と勝利こそできていませんが、叩き2走目で巻き返しを狙います。叩き2走目ではきっちり結果を出してきた馬です。得意のマイルに距離延長するのも好感ですし、上記実績馬とも格は見劣りしません。

豪華メンバーの競演!秋のマイル王に輝くのは

今年は初めての阪神開催ということもあって、予想も難しいですよね。上記で取り上げた馬以外にも、今年のヴィクトリアマイルで2着のサウンドキアラ、今年のNHKマイルCを制したラウダシオンなど好メンバーが集結しました。

ここ10年で1度も1番人気が勝っていないGIです。

「グランアレグリアは超強いけど、2戦目がどうなの?」、「サリオスと古馬一線級との力関係は?」などなど、週末まで色々考えていきたいですね。

発走は11月22日の日曜日。15時40分です。