ここでは中山芝2000mについて解説します!
コース形態
中山の全体コース図です。
緑の部分が芝コースで、おむすびの形のような丸いコースが外回り、その中にある楕円形のコースが内回りです。
中山競馬場の芝内回りコースは一周が大体1700mくらいです。右回りです。
ちなみに、9月からの秋開催は例年「野芝のみ」の馬場状態で行われます。これはどういうことかというと、めちゃくちゃ時計が速いということです。この開催はスピードタイプの台頭も多いです。
近年だと2019年9月8日に行われた京成杯AH(芝1600m)でトロワゼトワルが1:30.3という日本レコードで逃げ切ったことがありましたね。
他の開催は野芝に洋芝をオーバーシードした馬場状態です。洋芝は札幌や函館開催で用いられる芝なのですが、野芝に比べてパワーが要求される傾向にあります。
とは言え、馬場の重さは育成状況や使用状況にも左右されるので、一概には言えません。
コースの特徴
直線の入り口から1コーナー半ばにかけてが高低差約5mの上り坂になっています。
坂を上り切ったら、そのあとは下り坂。向こう正面にかけて約4m下ります。
芝2000mは直線入り口からのスタートなので、画像だと左の方からです。スタート直後に急こう配の坂を上がることになります。
最後の直線コースは約310mですが、2m超の急坂が待ち受けています。
要するに、中山芝2000mではスタート直後とゴール前で2回坂を上ることになるわけですね。スピードだけでは攻略しにくいコースと言えるでしょう。
重要なポイント
「2コーナー手前から向こう正面にかけて下り坂」というのは重要なポイントです。
隊列が中々決まらないと、競り合いが続いたまま下り坂に突入することになりかねません。そうなると、先行馬にとって息の入らない展開になり、差しが決まる展開になる可能性があります。
対して、1コーナーに入る前に隊列がすんなり決まると、先行馬は下り坂をマイペースで立ち回れるわけですから、スムーズにスピードに乗せていくことができます。そうなると、前有利の流れとなるでしょう。
結構、最後の直線の急坂が重要視されるんですが、序盤の起伏も展開に響くので重要なんです。はい。
まくりはハマりにくいと思います
あと、まくりは決まりにくいコースだと考えます。
「いやいや、同じ内回りの2500mではゴールドシップとかがまくり決めとるやないかい」という突っ込みが聞こえてきそうですが、それは2500mの話です。
2500mだと2コーナー手前の下り坂はレースの中盤に迎えることになります。ペースは落ち着いていることが多いですし、まくりがハマることもあるでしょう。
しかし、2000mにおける2コーナーはまだまだ序盤です。先行する馬が流れに乗り始めたときですし、普通後ろからは動いて行けません。そもそも動いて行けるような脚のある馬は先行するでしょう笑。
まあ、レースは生き物なので「絶対ハマらない」わけではありません。時には、まくりに限らず、ワケが分からない展開になることもあるでしょう。ただ、それを願ってレースを予想するのはあまりオススメしません。
重賞の特徴
クラシック第一弾・皐月賞が行われます。GIは他に2歳限定のホープフルSがありますね。また、京成杯、弥生賞、紫苑S(牝馬限定)と3歳重賞が多く行われるコースです。
古馬混合の重賞は新年の風物詩・中山金杯だけです。
3歳限定重賞についてみていきましょう。
重賞勝ち馬
ますは、過去5年の勝ち馬です。
なんとまあ、逃げ馬の勝利はゼロです。序盤で下り坂、ゴール前急坂というコースですから、前半逃げた馬は目標になりやすいのかもしれませんね。
直線の短い中山で先行馬も活躍するんですが、前述したとおり、差し有利の流れにもしばしばなるコースなので、差しも侮れません。
枠順
枠順はこんな感じ。
外目の枠の方が勝ち馬を出しています。特に8枠が強いです。
これは、スタート直後が上り坂→スタート直後はペースが上がらない→揉まれない大外枠から先行しやすい、という事情もあるかもしれません。
内枠有利になるとすれば、開幕週とか馬場状態が良い時か、ペースが流れて外枠の馬がどうしても届かないような場合でしょうか。
その他クラス別の特徴
2016年1月~2021年1月24日に行われた、中山芝2000mの1~3勝クラスの成績データを見てみましょう。
上で「逃げ馬の勝利はゼロ」と言いましたが、それは過去5年の3歳限定の重賞の話です。条件戦は逃げた馬が普通に活躍しています。
まあ、前有利ですもんね。
枠順
枠順を見てみましょう。
大外枠がめっちゃ勝ってるのは重賞と同じです。しかし、2・3着はやや内枠有利と言ったところでしょうか。なんなんでしょうね。いびつなデータに思えます笑。
血統
次は血統!
出走回数が10回以上ある種牡馬の複勝率順です。
なんとまあ、ドリームジャーニー産駒が1位ですか。他も上位は中長距離血統が大半です。
騎手
最後は騎手の成績を見てみましょう。
出走回数が10回以上ある騎手の複勝率順です。
C.ルメール騎手は複勝率68.4%です。こりゃ凄い笑。若手だと菅原明良君が複勝率26.9%で複勝回収率328%!応援します!笑
以上です。是非予想なりなんなりに役立ててください。
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